今回は、『家族』をテーマにしたおすすめ映画を7選紹介します。
その中で、心温まる作品、社会問題を問う作品、考えさせられる作品など分類して紹介するので、気になるものをチェックしてみて下さい。
*映画の紹介*
心温まる映画—2選―
映画『湯を沸かすほどの熱い愛』
(中野量太監督. 湯を沸かすほどの熱い愛. 2016)
あらすじ:母に宣告された余命は2か月。その宣告を受けた母は、命の炎が消える前にやらなければならないことを決意。母がつないだ家族の絆を描いた感動作。そして、誰も予想だにしなかった衝撃のラストを迎える。
POINT
家族とは、ある一時的な感情で簡単に壊れたり、遠くに離れてしまったりします。この物語に出てくる家族もばらばらな状態でしたが、母の愛と強さで、強い絆を結びつけ、家族の再生を始めました。
日本アカデミー賞優秀作品賞をはじめ、いくつもの賞を受賞した傑作です。
映画『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!大人帝国の逆襲』
あらすじ:しんちゃん達が住む春日部に、”20世紀博”という昔のテレビや遊びを再現したテーマパークが出現。懐かしい世界に大人たちは熱中し、仕事や家事、育児を放棄し、子供返りをしてしまう。そして家族やこの先の未来を捨てようとする。
映画クレヨンしんちゃんシリーズで”最高傑作”との呼び声も高い名作。
POINT
この映画は家族と過ごす今この瞬間がどれほど尊く価値あるものか、気づかせてくれます。野原一家は一時、家族がバラバラになりかけますが、ある出来事で父・ひろしは我に返ります。そのとき流れるひろしの子ども時代から野原一家の父となるまでの回想シーンはクレヨンしんちゃん史上最も泣けるといわれています。
大人になった方にこそ、見てほしい作品です。
映画『海街diary』
(是枝裕和監督. 海街diary. 2015)
あらすじ:鎌倉で暮らす幸、佳乃、千佳の三姉妹は、生き別れた父親の葬儀で、異母妹のすずと出会う。幸は身寄りのなくなったすずを家に引き取るこのを提案し、鎌倉の家での共同生活が始まる。しかし、幸たちの母親が現われたことから、四姉妹の生活に波風が立っていく。(U-NEXTより)
POINT
家族全体や、親子について描かれる家族映画が多い中、この作品は”姉妹”に焦点をあてて描かれています。途中、幸と佳乃が喧嘩し、幸は部屋にこもり、佳乃はお酒を買いに行こうとするシーンが場面があります。その時、すずは佳乃を引き留め「ちゃんと話し合おう」と提案します。強い絆で結ばれている姉妹ですが、だからといってちゃんと言葉を交わさないとどんどん壊れていってしまうということが示唆されています。
「家族とはなにか」考えさせられる映画—3選―
映画『そして父になる』
(是枝裕和監督. そして父になる. 2013)
あらすじ:大手建設会社に勤務するエリート会社員・野々宮良多は仕事も家庭も順調で、何不自由ない幸せな生活を送っていた。そんなある日、病院から連絡が入り、良多は6年愛情をかけて育てた慶多が、赤ん坊の時に取り違えられた他人の子だと告げられる。(U-NEXTより)
POINT
家族とは血のつながりか、それとも過ごした時間なのか。強い糸で繋がれているようで、実は曖昧で簡単に壊れてしまう家族の真意を問う作品です。
母親目線で書かれる作品が多いなか、父親に焦点をあてたことで、父親と子供のつながりが鮮明に描かれています。
『劇場版コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-』
(西浦正記監督. 劇場版コード・ブルー-ドクターへリ緊急救命-. 2018)
あらすじ:あと数週間で、それぞれが別の道に進む旅立ちの日が迫る藍沢たち。その「旅立」は「別れ」を意味すると気が付きながらも、彼らは10年間共にしたお互いへの思いを抱えたまま、多忙な日々を過ごしていた。そんなある日、旅客機で大事故が発生する。次々と襲ってくる困難に向き合っていく彼ら。その先に、導き出される答えはあるのか…。
POINT
家族とは、お互いに支え合う絆か、それとも私たちを縛り付ける存在か。家族だからと言ってお互いにすべて理解しあえているわけではありません。身近な存在である家族に対して忘れてしまいがちな、伝えること、言葉にすることの大切さを視聴者に問いかけます。
映画『海よりもまだ深く』
(是枝裕和監督. 海よりもまだ深く. 2016)
あらすじ:団地を舞台に、売れない小説家の主人公と、団地に一人住まいのその母親、別れた元妻とその息子。こんなはずじゃなかったと今を生きる家族を映したストーリー。(wikipediaより)
POINT
配偶者は唯一自分が選べる家族です。その手段として、結婚や離婚があります。この物語は、家族の中の子供という立ち位置、親という立ち位置の両方からの視点で家族の形成や破壊が描かれています。本作はハッピーエンドでもバッドエンドとも言えません。わずかな希望と少しの悲しみをまとい、物語は幕を閉じ、視聴者の心に思慮深い余韻を残します。
社会問題を問う作品—1選—
映画「きみはいい子」
(呉美保監督. きみはいい子. 2015)
あらすじ:小学校4年2組を受け持つ新米教師の岡野は、まじめで優柔不断な性格ゆえに、児童たちが言うことを聞かず、学級崩壊の危機を迎えていた。一方、夫が海外に単身赴任しているため、3歳の娘と二人暮らしの雅美はダメだと知りつつ娘に手を挙げてしまっていた。(U-NEXTより)
POINT
愛されて育った子、虐待されている子、1つのクラスの中に様々な家庭で育った子供たちがいます。そして、育てる側の親にも、子供を愛している親、ダメだと知りつつ手を挙げてしまう親、悪びれもなく子どもに手を挙げる親がいます。子供たちは家族に抱きしめられたいと思っています。だけど、そう思うのは子供だけではありません。親だって大人だって抱きしめられたいのです。児童虐待・育児放棄を”される側”のみなず、”する側”の問題にも焦点を当てて描かれています。
今回ピックアップした作品一覧
・湯を沸かすほどの熱い愛
・クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!大人帝国の逆襲
・海街diary
・そして父になる
・劇場版コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命ー
・海よりもまだ深く
・きみはいい子