枝垂桜をみると心が惹かれる。
桜は春を象徴する桜であり、満開の桜は明るく満ち溢れるエネルギーを感じられる。満開の姿が美しく、新しい出会いや新生活が始まる春にぴったりの花だ。
一方、枝垂桜を見ると、どことなく寂しいような、空虚な気持ちにさせられるのはなぜだろう。満開であっても、その姿はソメイヨシノのような明るく、エネルギッシュとはまた違うオーラをまとっている。
枝垂桜は、春という季節のもう1つの顔である別れや旅立ちを表しているのではないだろうか。春は新しい出会いや生活によるワクワクや緊張といった感情と同時に、これまで一緒にいた人や思い出の場所から離れることもある季節である。
枝垂桜は、そんな春という季節のはかなさを表すように静かにたたずんでいるように思えるのだ。